スポンサーリンク
2020/10/12
freeeやマネーフォワードは、
会計ソフトで売上の請求書も作成できます。
請求書を作成すれば
会計ソフトへ売上の取引も自動で登録されるので一石二鳥。
ですが。
「会計ソフト(帳簿)上では売上はいつの日付で計上されるのか?」
が重要です。
●なぜ売上の日付が重要なのか
なぜ
「会計ソフト(帳簿)上では売上はいつの日付で計上されるのか?」
が重要なのか。
それは、事業年度の売上を決めるものだから、です。
さらには、それが税金の金額を決めるから、です。
1事業年度の売上合計から仕入・経費の合計を差し引いた利益をもとに
税金を計算します。
たとえば、
個人なら1月1日から12月31日までの期間が1事業年度です。
よって、売上の日付が12月になるか翌年1月になるかで税金が変わってきます。
だからこそ売上の日付は重要なのです。
●売上の日付には基準がある
その年において収入すべき金額は、年末までに現実に金銭等を受領していなくとも、「収入すべき権利の確定した金額」になります。したがって、実際に金銭等を受領したか否か、また、代金を請求したか否かは関係がありません。
?例えば、その年の12月20日に商品を売って、その代金は年を越して翌年1月10日に受け取ったような場合には、商品を売ったその年の収入になるということです。収入すべき時期をいつとするかは、それぞれの取引の内容、性質、契約の取決め、慣習などによって判定します。
国税庁 タックスアンサーNo.2200?収入金額とその計算 より
上記の引用は所得税(個人事業主)についてのものになりますが、
基本的な考え方は法人でも同じです。
たとえば商品を販売した場合の売上計上の基準については、
法人税基本通達2-1-2にこのように書いてあります。
(棚卸資産の引渡しの日の判定)
棚卸資産の販売に係る収益の額は、その引渡しがあった日の属する事業年度の益金の額に算入するのであるが、その引渡しの日がいつであるかについては、例えば出荷した日、船積みをした日、相手方に着荷した日、相手方が検収した日、相手方において使用収益ができることとなった日等当該棚卸資産の種類及び性質、その販売に係る契約の内容等に応じその引渡しの日として合理的であると認められる日のうち法人が継続してその収益計上を行うこととしている日によるものとする。
つまり、
商品を販売した場合においては、
引渡し日=売上計上日とするのですが、
その引渡し日を
・出荷した日
・船積みした日
・相手方に到着した日
・相手方が検収した日
のいずれにするかは取引内容に応じて適した基準を自社で決め、
その基準を毎期継続することになります。
●請求書の日付=売上計上日とは限らない
さきほど見たように、
売上の日付には基準があります。
請求書の日付=売上計上日ということではありません。
(ましてや、代金をもらった日=売上計上日ではありません)
なので、
売上請求書の作成と同時に
会計ソフトへ売上の取引も自動で登録されるクラウド会計では、
「会計ソフト(帳簿)上では売上はいつの日付で計上されるのか?」を
確認し、
設定しておく必要があります。
●クラウド会計ソフトで作る請求書の設定
freeeでもマネーフォワードでも、
初期設定は
売上計上日=請求日となっており、
請求日=請求書を作成した日 が自動で選択されます。
よって、
請求書を作成するときは、
請求日の日付を売上計上日に入れなおして作成するとよいでしょう。
●請求日と売上計上日を別の日にしたい場合
≪freeeの場合≫
請求書の作成画面で、売上計上日を別に設定できるようになっています。
この部分の日付を直して、最終的に請求書を発行すれば
売上計上日に入れた日付で会計帳簿側も
売上の取引が登録されます。
≪マネーフォワードの場合≫
クラウド請求書のホーム画面右上の設定ボタンから、
帳票設定>会計連動 とすると
売上計上日の設定画面が出て、
・請求書作成日
・請求日
・当月末
・前月末
・前々月末
から選択できます。
あるいは、ひとつひとつの請求書を作成するときに、
『詳細設定』ボタンを押すと売上計上日を入れなおすことができるようになっています。
***
≪あとがき≫
実は、
個人的にはクラウド会計の請求書のテンプレートが好きではなく、
請求書作成にはMisocaを使っています。
Misocaでも売上の仕訳をfreeeへ連動することができます。
でも取引先は連動されないんですよねえ。
源泉所得税の表示はMisocaが一番納得いくんですが。
≪あたらしいこと≫
ほうじ茶チョコクロ
***
スポンサーリンク
★お読みいただきありがとうございました! ご依頼・ご相談はこちらから↓↓↓お願いいたします。 ※鈴木靖子税理士事務所のHPへとびます。 ------------------
[…] 昨日のブログでも書きましたが、売上計上日をいつにするか、請求日をいつにするかなどの請求書作成の重要ルールを設定します。 […]