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2020/7/25
2020年(令和2年)から、
基礎控除が38万→48万にアップする。
それに応じて、
個人事業主の
青色申告特別控除は65万→55万にダウンする。
しかし、
e-Taxによる電子申告をするか、電子帳簿保存をするという要件を満たせば、
2020年からも青色申告特別控除は65万のままでいけるのだ。
これまで、
・基礎控除38万+青色申告特別控除65万=103万
だったのが、
2020年から、
・通常:基礎控除48万+青色申告特別控除55万=103万
・要件を満たせば:基礎控除48万+青色申告特別控除65万=113万
となる。
※従前の青色申告特別控除の要件である、
複式簿記での記帳、貸借対照表と損益計算書の添付、期限内申告は55万でも65万でも変わりません。
e-Taxによる電子申告をするか、電子帳簿保存をするか、
どちらがいいだろうか?
●e-Taxによる電子申告
確定申告書と青色決算書をe-Taxにより電子申告するには、
(1)自分で電子申告用の器具等を前もって準備しておき、自宅のパソコンから電子申告する
(2)税理士に依頼して、代わりに電子申告してもらう
のいずれかです。
※税務署のパソコンで申告書を送信しても、65万控除の対象にはなりません。
(1)自分でe-Taxによる電子申告をするには
・マイナンバーカード
・ICカードリーダライタ or マイナンバーカードの読み取りに対応したスマホ
を用意します。
マイナンバーカードの取得は住んでいる市区町村の役所で手続きできます。
すぐ発行されるものではないので、2020年の確定申告から利用したい場合は今から手続きしておいたほうがよろしいかと。
ICカードリーダライタは、一時品薄になってましたが、現在は買えるようです。
金額は3,000円前後。
マイナンバーカードに対応したICカードRW一覧(地方公共団体情報システム機構 令和2年4月8日)
マイナンバーカードの読み取りに対応したスマホについては
対応機種の一覧があります。
マイナンバーカードに対応したNFCスマートフォン一覧(地方公共団体情報システム機構 令和2年7月21日)
一部のAndroid端末では、Windowsパソコンとの組み合わせで
スマホ端末自体をICカードリーダライタとして使るそうです。
e-Taxの具体的な利用の流れはこちら。
(2)税理士に代わりに電子申告してもらうには
税理士は、税理士専用の電子申告のできるカードを持っています。
それを用いて、
確定申告書や青色決算書を
依頼された人代わりにe-Taxで電子申告できます。
よって税理士に依頼して、
自分の代わりに電子申告してもらう場合は、
ご自身でマイナンバーカードやICカードリードライタなどを準備する必要はありません。
●電子帳簿保存
電子帳簿保存により65万控除を受ける場合には次の2つの要件を満たす必要があります。
・電子帳簿保存法に対応する会計ソフトを用いて記帳する。
・電子帳簿保存の承認申請書を事前に提出する。
電子帳簿保存法に対応する会計ソフトについては、
公益社団法人日本文書情報マネジメント協会(JIIMA)が
要件を満たしているソフトを確認(認証)していますので、
その認証リストから、会計ソフトが対応しているかどうかを確認するのがわかりやすいです。
JIIMA認証情報リスト(電子帳簿ソフト)令和2年7月9日現在
見ればわかりますが、
令和2年7月9日時点でfreeeやマネーフォワードは対象外です。
電子帳簿保存の承認申請は、正式名称を
「国税関係帳簿の電磁的記録等による保存等の承認申請」といいます。
全4ページほどの申請書です。
(やや長い)
2020年(令和2年)分に限っては、
令和2年9月30日が提出期限となっています。
(通常は、電子帳簿の備付けを開始する日の3か月前の日までが提出期限です。
個人事業主であれば前年の9月30日までとなりますので、
かなり前もって提出する必要があります)
●どちらで65万控除を受けるか
e-Taxによる電子申告をするか、電子帳簿保存をするか、
どちらで青色申告特別控除65万を受けるのが良いでしょうか?
個人的には断然、e-Taxによる電子申告を選びます。
e-Taxによる電子申告なら提出のときまでに
道具を用意すればよいですし(次の年からは同じものを使えますし)、
いちいち紙を郵送したり税務署へ持ち込む必要もありません。
会計ソフトの縛りもないですしね。
10万の控除は大きいと思います。
これを機に電子申告を始められるのも良いのではないでしょうか?
***
≪あとがき≫
e-Taxでの電子申告、税理士内ではだいぶ普及が進んだように思います。
稀に使ってない先生もいますが、
流石にこれを機に使い始めるのでは・・・
個人事業者と大法人を対象とせずに仕事すれば
まだまだ電子申告しないでいけるのかもしれませんけどね。
昨日は県内の大きい公園へ行って
サイクルボートを漕いできました。
よくわかりませんが、すごくボートに乗りたかったのです。
自分で漕ぐ分には酔わないのでいいですね。
次は手漕ぎもやってみたい。いけるだろうか。
≪あたらしいこと≫
・サイクルボート(大人になってからは初めて)
・とある面談
***
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