所得拡大促進税制の方が使いやすい

2013年8月21日

平成25年の税制改正で、『所得拡大促進税制』が新設されました。

今まで似たような優遇措置では『雇用促進税制』がありました。
従業員の雇用人数を増やせば税額が減る、というもの。
しかしながら使いにくいことで定評がありました(たぶん)。
会社都合の退職者がいたらアウト、事前届出がなければアウト、などなど制限が厳しいのです。

それに比べれば『所得拡大促進税制』は使いやすそうです。
では中身について。

まず、この優遇措置は、法人税額・所得税額を減らすものですので、
税額がゼロの赤字法人等にとっては全く関係のない話です。

これで7割くらいの企業が脱落します。

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●前提条件:青色申告をしている法人・個人事業主

●事前申請:不要

●書類提出:税務申告書に明細書を添付して提出

●適用期間:平成25年4月1日から平成28年3月31日までの期間内に開始する各事業年度

●適用条件:以下のA、B、Cの要件をすべて満たすこと。
 A.給与等支給額が基準事業年度の給与等支給額と比較して5%以上増加していること
 B.給与等支給額が前事業年度の給与等支給額を下回らないこと
 C.平均給与等支給額が前事業年度の平均給与等支給額を下回らないこと

●控除額:国内雇用者に対する給与等支給増加額について、10%の税額控除(法人税額10%(中小企業等は20%)を限度)

●注意:雇用促進税制、復興特区等に係る雇用促進税制とは選択適用

 ※国内雇用者・・・法人又は個人事業主の使用人のうち、役員・役員親族等・海外赴任者を除いた者
 ※給与等支給額・・・国内雇用者に対して支給する給与・賞与(所得税課税されるもの。退職金は除く)
 ※基準事業年度・・・平成25年4月1日以後に開始する各事業年度のうち最も古い事業年度の前事業年度
 ※平均給与等支給額・・・(その事業年度の給与等支給額-日雇労働者給与額)÷(その事業年度の月別国内雇用者数-日雇労働者数)
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基準事業年度は固定なので、3月決算法人だったら25年3月期が基準事業年度に当ります。

5%以上増加しないといけないので、
25年3月期の使用人1人の月給が300,000円、26年3月期は305,000円、27年3月期は310,000円、
28年3月期に月給315,000円となっていれば28年3月期には適用できそうです。
毎年5%以上アップできれば毎年適用できます。

一番難しいのはCの要件をクリアすることではないでしょうか。
平均給与等支給額というのは、1人頭の給与支給額ですからね。
新入社員がたくさん入社したら平均が落ちそうです。
(雇用促進税制が適用できればそちらで税額控除を受ければ良いですが。)

まあでもこれこそが狙いでして。
国内需要を喚起するためには、国民1人当たりの所得の増大が不可欠だからなんですね。
経済成長戦略としては一応理にかなっているのではないでしょうか。

減額は雇用促進税制の方が大きいんじゃないのかな?
場合によりますけど。
3割くらいの企業しか適用できないのでどのくらい効果があることやら。

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