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2020/2/28

なんとなくクラウド会計を使っていると、
いざ申告するときに
「これで合っているの?」
と不安になることはないだろうか。

その不安を解消したいのなら、
専門家に依頼するのがひとつの手段。

   
そして、自分で検証してみるのがもうひとつの手段。

●実際の資料と照らし合わせる

個人的な意見ですが、
絶対合わせないといけない勘定科目ベスト3があります。

それでは順番に。

≪第一位:預金≫

会計ソフトの銀行預金の残高と、
実際の通帳の残高の数字は必ず合わせましょう。

個人なら12月31日の残高。法人なら事業年度終了の日の残高。

銀行残高については、
クラウド会計のチェック機能もありますが、
会計ソフトに連動してないものについてはチェック機能も働きませんので
通帳と照らし合わせてくださいね。

≪第二位:売上高≫

会計ソフトから売上請求書を発行している場合は
連動されているので問題ない、と思いがちですが
以下の点に注意してください。

・二重に発行している請求書はないか
・キャンセルや金額変更した請求書はないか
・請求書に立替精算が入っている場合に、売上高と立替金できちんと計上されているか
・現金売上や請求書を発行していない売上も、会計ソフトに計上されているか
・ほかの請求書システムを使って発行した請求書も会計ソフトに計上されているか
・売掛金(未回収の売上金)の金額は合っているか

これらを注意して
売上請求書の金額と会計ソフトの金額を
照らし合わせてください。

現金売上がなければ、売掛金からのチェックで間違いに気づくことも多いはずです。

(現金売上が主体の事業では、
レジのお金を毎日数えることでチェックしていくことになります)

≪第三位:借入金≫

会計ソフトの借入金の残高は、
金融機関の返済予定表の残高と合わせましょう。

借入金について
会計ソフト上で『一年以内返済長期借入金』と『長期借入金』に勘定科目を分けている場合は、
この2つの科目の合計額と
返済予定表の残高とを照らし合わせて確認してください。

ついでに
支払利息の金額も、
返済予定表の数字と合っているか確認してみることをおすすめします。

    

●前年比で見てみる

     

前年の数字があるのであれば、比較してみてください。

勘定科目ごとに前年と比べてみて
大きく違うものはありませんか?

大きく違うことについて、理由がはっきりしているものについては
そのままでかまいません。

たとえば
『広告宣伝費』が去年の倍になっている
→今年は人員を増やすために採用広告を多く出した
となれば問題なし。

『水道光熱費』が去年の倍になっている
→ほかの勘定科目に計上すべきものが混ざっていた
となれば修正が必要ですね。

     

●自分(経営者)の感覚とあっているか

     

経営者の「どのくらい儲かっているか」という感覚は
だいたい合っていることが多いです。

自分(経営者)が「このくらい儲かっていると思う」という金額と、
損益計算書の税引前当期純利益の金額が
大きく異なるようなら、
どこか間違っている可能性があります。

その視点から、
ずれている原因を探すのです。

ずれている原因は、
取引の記録ミスかもしれないし、
自分の知らない会計上の仕組みやルールのせいかもしれません。

貸借対照表や損益計算書をざっと眺めてみましょう。

よく知らない勘定科目や、
「なぜこんな金額なのか?」と思う勘定科目はありますか?

総勘定元帳でその科目の内訳をみることで
原因がわかることがあります。

     

***

合っているかどうか検証する。
合っていない原因を解明する。

この作業は、
数字に強くなる方法のひとつといえるのかなと。

クラウド会計にはチェック機能がありますが、
当然ながら網羅しているわけではありません。

先月はfreeeでAmazon明細の取得が正しくできないエラーが発生してましたね。

だからといって、クラウド会計は信用できない、
ということではなくて。

こういうこともあるので、
別の切り口からもチェックすることが必要で、
その手段を知っておくことが重要なのではないかと。

今回は、自分で検証するという視点で書きましたけれども、

簿記や経理の経験がない人については、
最初の2・3年間くらいは税理士事務所や会計事務所に依頼して
中身を整えてもらい、
正しい検証材料を作ってもらったほうがいいのではと
思っています。
(営業しているようなしていないような)

     

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