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2013年7月29日

壇蜜さんが表紙の「終活読本ソナエ」をこの前立ち読みしました。
面白かったから買おうかなあ。

何が面白かったかというと、犬神家を例にした相続の話です。
金田一耕助シリーズの中でも有名な『犬神家の一族』。

財界の大物であった犬神佐兵衛が残した遺言により、
莫大な遺産をめぐって一族の相続争いが起こり殺人事件が、、、というような話ですね。。

犬神佐兵衛(いぬがみさへえ)は正妻を持たなかったそうですから、
登場する3人の娘は佐兵衛さんの愛人か妾の子供であって、認知はしていたのでしょう。

もう一人、愛人の子供(静馬)の存在がありますが、こちらは認知されていたかちょっとわかりませんね。
いちおう認知してなかったとして続きを考えます。

愛人の子供が認知されていない場合、相続人に該当しませんので、法定相続分(法律上の相続分)はゼロです。

認知されていれば、正式な婚姻関係のもとに生まれた子供(嫡出子)の1/2が法定相続分です。

佐兵衛さんは奥さんもいませんし、子供に嫡出子はいませんから、
法定相続人は3人の娘のみ。
法定相続分はそれぞれ1/3ずつになります。

静馬はゼロですね。

しかし、犬神佐兵衛には3人の娘がいたのにもかかわらず、遺言書では彼女たちに相続させる旨を全く書いていなかった。
その代わり、赤の他人である恩人の娘(珠世)に条件付きでほとんどの財産を譲るような内容でした(条件付き遺贈ですね)。

このように、法律上の相続人が、法律により相続できる分を第三者に取られてしまった場合は、遺留分の減殺請求というのができます。
犬神家の3人の娘の場合、請求できるのは本来の取り分の1/2ですから、それぞれ1/6となります。

だから骨肉の争いをせずに、遺留分の減殺請求しておけばよかったんじゃ?
1/6でも相当の額だったろうに。
ていうのが雑誌の話だったかと思います。
違っていたらごめんなさい。

それにしてもこの遺言書、争えと言わんばかりの内容です。
犬神家の血を絶やしたくなかった、というのは汲み取れるものの。。。
珠世さんもさっさと相続放棄すればよかったんじゃ?誰かに止められたんだっけ?
あとは、事前に遺留分放棄させておくとか。。。

遺留分放棄についてはまた次回に。

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