カテゴリー別アーカイブ: 地方税

住民税の1月1日基準

2014年6月19日

今月から住民税が26年度分になりますね。

会社の給与から住民税が天引きされる人は、今月から金額が変わります。

給与天引きではなく
自分で納めるタイプの人は既に納付書が届いているはず。
基本4回で分納です。

住民税というのは基本的に、
1月1日時点の住所がある市区町村から課税されます。

逆に言うと、
1月1日時点で市区町村に住所がある人が納税義務者となります。

では海外に転居された方はどうなるかというと、
住民税は課されません。
ただし、海外転居した次の年から。

平成26年度分の住民税は26年1月1日に日本の市区町村に住所がある人が納税義務者となりますから、
26年7月から海外転居する場合も、26年度分の住民税を1年分納めなくてはなりません。
たとえ納期限が転居後であったとしてもです。

会社の給与から一括徴収等の方法により納税できない人は、
納税管理人を定めて届出をし、その納税管理人に納税してもらうことになります。

そもそも、26年度分の住民税は平成25年の所得に対して課されたものが後払いになっているに過ぎません。
25年は日本で稼いだんだから、日本の税金を納めてください、ということでしょうか。

当然ながら27年度分の住民税は平成26年の所得に対して課されるので、
26年中に海外転居した人は27年1月1日に住所がないので納税義務者とならないわけです。
つまり、26年1月1日から海外転居までの日に日本で稼いだ所得には住民税がかからないことになります。

ちょっとお得な話ですね。

ずっと日本に住んでいる人から見ると不公平で、
市区町村側から見ると、取りっぱぐれなのかもしれません。

1月1日という基準と
住民税の後払い方式が、
課税を難しくさせているのかもしれません。

外形標準課税の倉庫のあれこれ

2014年5月12日

本日は外形標準課税の倉庫料について。

通常、会社の自己資本比率が高いほうが優良企業と呼ばれます。
しかしながら資本金が大きいと税金もたくさん払わなければなりませぬ。

とりわけ資本金が1億円を超えると外形標準課税を払わなくてはならない。

外形標準課税とは規模・活動量の大きさに応じて課せらる地方税のこと。

付加価値割と資本割があり、
付加価値割は人件費+支払利子+支払家賃+当年度損益の合計を基準に、
資本割は資本金+資本準備金等の合計を基準に税率を掛けて計算します。

付加価値割の支払家賃(=支払賃借料)とは、事務所家賃、駐車場、社宅家賃、倉庫料などなどを指します。

倉庫料については下記のような条文があります。
 荷物の保管料については、契約等において1月以上荷物を預け、
 一定の土地又は家屋を使用又は収益していると認められる場合には、
 土地又は家屋の賃借権等の対価の額にあたるものとして
 支払賃借料又は受取賃借料となるものであること。

私がこれまで見てきたものでは、
倉庫料の請求にはだいたい2パターンあるようです。
(1)毎月同額の家賃+荷物量に応じた作業料
(2)全て荷物量に応じた変動料金

外形標準課税の課税対象となるのは「土地又は家屋の賃借権等の対価の額にあたるもの
なので、役務の提供である作業部分は含めないこととされています。

よって、
(1)の場合は毎月同額の家賃部分のみが対象となります。

(2)の場合、保管料・入出庫料・配送料・梱包料などの項目に分かれているものであれば、
保管料部分が対象となります。

ところがこれらの項目が契約等で区分が別れておらず、
一括して請求される場合には、その一括金額が対象となってしまいます。

なので最初の契約時には要注意ですね。
多くの倉庫会社では分けてくれているとは思いますけれど、
請求書を見る人がこの意味をわかってないこともあります。

蛇足ながら、事務所や社宅家賃なども
通常は家賃+共益費の契約が多いですが
ここでも対象となるのは家賃部分のみです。
これに気付かず共益費も対象として計算してしまっている場合もしばしばあることでしょう。

外形標準課税も税務調査がたまにあるのですが、
調査官が「共益費は含めなくていいです」と教えてくれたことがあったそうです。
けっこう優しいですね。
まあ、更正の請求は自分でしなきゃいけないんですが。

修正申告の未払事業税

2014年4月8日

ようやく仙台も桜の開花が発表されたようです。
春ですね。

この時期はけっこう税務調査が多いです。

税務調査で間違いが見つかればだいたいは修正申告します。
最近ひさしぶりに修正申告書を作成しました。

数年前の分を修正申告することも珍しくありませんが、
その場合、修正申告で一番特殊なのは
未払事業税認定損じゃないでしょうか。

法人地方税のうち、
事業税と地方法人特別税は、
申告書が提出された日を含む事業年度に費用として認められます。
(法人税法基本通達9-5-1)

25年3月期の確定申告を提出するのは、
通常25年5月ごろになりますので、
25年3月期の確定申告書に記載した事業税・地方法人特別税は
25年5月を含む事業年度である26年3月期の費用となります。

しかしながら、数年前の修正申告をする場合、
その修正申告により追加で納付することとなった事業税・地方法人特別税は
修正申告書が提出された日を含む事業年度ではなく、
修正年度の次の年度の費用とされます。
(法人税基本通達9-5-2)

23年3月期の修正申告書を26年4月現在に提出し追加分を納付したら、
追加納付分のうち、
事業税・地方法人特別税は
24年3月期の費用とされるのです。
なので、「未払事業税認定損」というような名前で申告書に記載して
24年3月期分も再計算しなくてはなりません。

さらに言えば、
24年3月期の申告書に他に不備がなければ
「未納事業税認定損」の費用だけが増えたことになりますので、
課税所得が減ります。

課税所得や納付税額が減る場合は、
修正申告ではなく、更正の請求書を提出して『更正の請求』という手続きをとります。

税務調査に絡んだ場合は、税務署側が『更正』という手続きをとって、
課税所得や納付税額を減らします。
結果は同じですが、納税者側がやるか、税務署側がやるかの違いです。

過去の間違いを正すというのは手間のかかる作業です。

というわけで、
修正申告で事業税・地方法人特別税が増えたら
費用になる時期が翌期にズレるので
慎重に計算しましょう。

こんな特殊な取り扱いになっているのは、
担税力を考慮してとのことですが、
もっとわかりやすくしてくれても。。。

国民健康保険税の上限が上がる

2014年2月25日

あ、2月があともう3日しかない。
確定申告期限まであと3週間を切りました。

そこで個人の確定申告の余波とも言える社会保険料の話題を。

基本的に会社員の方は、会社の厚生年金・健康保険に加入していますね。

そして個人事業主の方は、国民年金・国民健康保険に加入しているはずですね。

会社員の方は半分会社負担だし、
給与から天引きされちゃうので
社会保険料が上がっても意外と痛みを感じにくいようです。
(実際には痛いはずなのだけれど)

ところが、個人事業主は自分の財布(あるいは銀行口座)から直接社会保険料を払うので
麻酔なしの手術のような痛みを伴うのです。
(そんな経験はしたことないんですけども)

とにかく。
国民健康保険が上がるらしいです。

国民健康保険というのは
医療分+後期高齢者支援分+介護分で成り立っています。
(介護分は40歳以上の人のみ)

前年の収入に応じて金額が決まりますが、上限がありまして、
現行では
・医療分:51万
・後期高齢者支援分:14万
・介護分:12万
合計77万円がMaxです。

どんなに所得がある人でも77万以上は健康保険料を支払わなくてよかったんです。

ところが、26年税制改正大綱によると、
・医療分:51万
・後期高齢者支援分:16万
・介護分:14万
合計81万円Maxに改正するというのです。

実はこれまでもちょこちょこ上限が引き上げられていたのですが、
平成24年、25年は77万で据え置かれていました。

大綱には81万Max開始の時期が記載されていませんが、
おそらく26年分からなのではないでしょうか。

それにしても
いわゆる3割負担の医療費って
所得の多い人でも少ない人でも
年間支払額はそんなに変わるものでもありませんよね。

それなのに所得の多い人から取るのもどうなんでしょうか。
というか、健康保険料として納めるものとしては何か違うような気がします。

そうして徴収額がどんどん上がっているせいか、
社会保険料の節税(料?)対策本も
ちょこちょこ見かけるようになりました。

税理士に対しても社会保険料を含めた
節税案が求められたりしますので
油断ならない改正であります。

豊島区のワンルームマンション税

2014年1月16日

豊島区にはワンルームマンション税というものがあるんですね。
今日はじめて知りました。

正確には『狭小住戸集合住宅税』。
これは地方税法に定めのないものを各自治体が独自に条例で定める法定外普通税と呼ばれるもの。
制定には総務大臣の同意が必要とされています。

豊島区では平成15年12月に創設し、5年ごとに見直しをして、今回も継続となりました。
創設の理由は、
豊島区の単身世帯が23区内で最も多かったこと(当時全体の56%を占めていたそうな)。
単身世帯の偏りは、
地域ぐるみで行うまちづくりに重大な支障をきたすことが懸念されるため、
ワンルームマンションの建築の抑制を図ろうとしたようです。

単身者は転居も頻繁ですしねえ。

実際に抑制効果も出ているらしい。
これは、ワンルームに住んでる人じゃなくて
建築主に課税されるのがポイントです。

1住戸の専用面積が30㎡未満ものが9戸以上ある集合住宅を建設する場合には、
着工から2カ月以内に申告納付することになっています。

納税額は、1戸につき50万!
9戸だったら450万!!

豊島区はこれで年3億くらい稼ぐらしいです。
そりゃ抑制されるわ。

豊島区と言えば池袋。
確かにワンルームに住む若者が多そう。

しかしワンルームに住むのは若者だけではない。
単身の高齢者だって増えてきている。 
とくに豊島区には「おばあちゃんの原宿」である巣鴨も含まれている。

というわけなのか、高齢者向け優良賃貸住宅などを建築する際は免除とされています。

いまのところワンルームマンション税があるのは豊島区だけみたいです。

近いものでは、
熱海市に別荘を所有しているだけで税金がかかる別荘等所有税というものがあって、
1㎡につき年650円かかります。
熱海市はこれで年6億くらい稼ぐらしいです。

求められてもいないのに
税金にも地方色が出てますね。

本店を移転した場合の申告と納付

2014年1月15日

ここ数日、朝にトイレや洗面台の水が凍結するのが悩みです。

さて、最近ではずいぶん電子申告・電子納付も普及してきたようですが、
まだまだ納付書を銀行の窓口へ持って行って納付することもあるのです。

法人の場合、納付書は基本的に税務署から申告書用紙と一緒に送られてきます。
予め整理番号や住所が印字されています。
通常ならそれを使えばいいわけです。

しかし、移転したばかりだと旧住所の所轄税務署から送られてきます。

本店が移転した場合、
国税(法人税・消費税)は提出時の現住所を所轄する税務署へ申告納付しなくてはなりません。

これは国税通則法の第21条に規定されています。
(納税申告書の提出先等)
第21条 納税申告書は、その提出の際におけるその国税の納税地(以下この条において「現在の納税地」という。)
を所轄する税務署長に提出しなければならない。

でも次の第2項・3項に宥恕規定らしきものがあり、
現住所の納税地以外の所轄税務署へ提出した場合も受け付けし、
現住所の所轄税務署へ提出されたものとみなされるとのこと。
(長いので割愛しました)

ちょっと前に税務署で聞いてみたのですが、
この宥恕規定は一切教えてくれませんでした。
何も言わずに旧納税地で申告したら渋々受け取って該当の管轄税務署へ回すのでしょうが、
おそらく面倒なのでしょうね。

納付書についても
「旧住所の納付書を二重線等で書き変えて使用していいですか?」
と聞いたら、
「だめです。銀行からそのようなことはしないように言われています。
現在の所轄税務署からもらってきてください」
と突っぱねられました。。。
まあ、正しいんですけども。。。

銀行も書き換えがあると処理が大変なのでしょう。

ところで、本店を移転した場合、
地方税は移動前後の都道府県・市区町村に申告書を提出します。

これは地方税法の第53条1項によれば
・・・(略)・・・その法人税額の課税標準の算定期間中において
有する事務所、事業所又は寮等所在地の道府県知事に提出し、
及びその申告した道府県民税額を納付しなければならない。

となっています。
算定期間中というのは基本的には事業年度です。
地方税は事業年度中の所在期間等によって課税するからですね。

たとえば
3月決算の法人が25年12月でA県A市からB県B市に移転した場合、
26年3月期の申告書の提出先は下記のようになります。
・国税:B県B市の所轄税務署
・地方税:A県の所轄県税事務所、A市の市役所、B県の所轄県税事務所、B市の市役所

はたまた、
11月決算の法人が25年12月でA県A市からB県B市に移転した場合、
26年1月に提出する25年11月期の申告書の提出先は下記のようになります。
・国税:B県B市の所轄税務署
・地方税:A県の所轄県税事務所、A市の市役所

地方自治体によって取り扱いが異なる場合があるので
注意が必要です。

こういうことはお役所に電話で聞くと丁寧に教えてくれますよ。

清算中の法人に資本割はない

2013年8月10日

資本金が大きい会社は、資本金が小さい会社より税金を多く納めなくてはなりません。
資本金の大きさの基準の一つが1億円のライン。

資本金の額が1億円超の会社は、外形標準課税の適用対象となるのです。
外形標準課税とは、会社の規模に応じて課される法人事業税の一種。

外形標準課税は、付加価値割と資本割の2つから成ります。
付加価値割は赤字がものすごく大きければ払わなくて済みますが、
資本割は絶対払うことになります。

資本割の税率は、だいたいの都道府県で0.21%です。
これを資本金等の額(資本準備金などを含んだ金額)に乗じて計算します。

資本金等の額が2億円の会社だったら、
2億円×0.21%=420,000円

赤字だろうがなんだろうが基本的には必ず毎年納める必要があります。
(徴収猶予の制度はありますが)

さらに必ず納める税金として、資本金等の額が1億円超の会社の場合、
法人住民税の均等割額が最低29万はかかります(都道府県・市区町村によって多少違う場合もあります)。

大きい会社って大変。

ただし、解散した場合、清算中の事業年度は資本割を納める必要はありません。

清算中は、資本金等の額は無いとみなされるからです。

最近知ったので、忘れないように書いときました。

自動車取得税が廃止されたら

2013年8月5日

車体課税に関しては色々改正があります。
車を持っていないので多少興味が遠のいていたのですが。。。

エコカー補助金は昨年終了してしまいましたが、
現在は重量税等の免税だの減税だのの措置がありますね。
エコカーならば。

自動車取得税についても見直しが検討されています。
てっきり廃止で決定したかと思ったら、「平成26年度改正で具体的な結論を得る。」ということで、先送りされてました。

見直しの考え方は以下のようになっています。
—————————————–
① 自動車取得税は、二段階で引き下げ、消費税10%の時点で廃止する。消費税8%の段階では、
エコカー減税の拡充などグリーン化を強化する。必要な財源は別途措置する。
② 消費税10%段階で、自動車税において、自動車取得税のグリーン化機能を踏まえつつ、一層の
グリーン化の維持・強化及び安定的な財源確保の観点から、地域の自主性、自立性を高めつつ、
環境性能等に応じた課税を実施することとし、他に確保した安定的な財源と合わせて、地方財政
へは影響を及ぼさない。
—————————————–

地方財政への影響が大きいので決め切れなかったようです。

しかしながら自動車業界のパワーを感じます。
日本は自動車会社で生きている。。。

平成25年8月現在、自動車取得税は
・自家用自動車:取得価額の5%
・営業用自動車:取得価額の3%
・軽自動車:取得価額の3%

つまり見直し案では、消費税が10%になった時に消費者の購買意欲を下げないよう
自動車税のほうで5%下げて従来とトントンにしましょうということかな。

しかし本当にトントンになるのかな?

自動車取得税の計算の元になる「取得価額」とは、実際の購入価額ではありません。
あらかじめ車種やグレードによって決められており、新車価格の90%程度とのこと。

消費税抜200万円の新車を購入した場合で比較してみましょう。

1)現在
2,000,000円+100,000円(消費税5%)+2,000,000円×90%×5%(自動車取得税5%)=2,190,000円

2)消費税が10%になってから
2,000,000円+200,000円(消費税10%)+2,000,000円×90%×0%(自動車取得税廃止)=2,200,000円

消費税10%になってからのほうがちょっと多い。
そもそも軽自動車なんかは3%が0になっても、消費税の負担は明らかに消せないです。

じゃあ今買ったほうがいいのかなあ。。。
でもエコカーだったらまだまだ減税の拡充も見込めますしねえ。。。

というわけで今回の話はあくまで消費税と自動車取得税だけで考えたら、ということですのであしからず。

車はほら、保険とか駐車場代とかも絡んできますし。ね。

名古屋の法人住民税

昨日は名古屋で観光してきました。
熱田神宮で初詣してから名古屋城へ。
名古屋城の入場料は500円。天守閣の中もたくさんの展示物を観ることができてお得です。

ところで名古屋市は法人の均等割税が東京や大阪にくらべて安い、というのを知っていますか。
均等割税というのは法人に課される住民税のうち、利益が出るか損失が出るかに拘らず払わなければならないものです。
法人が東京23区内に所在する場合は最低年間70,000円。
大阪府大阪市に所在する場合も最低70,000円。
ところが愛知県名古屋市に所在する場合は最低67,500円です。
これは名古屋市が定める減税条例のおかげなのです (平成24年4月1日以後に終了する事業年度分に係る申告について適用されます)。

名古屋は太っ腹ですね。

地元自慢でした。

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