カテゴリー別アーカイブ: 所得税

出産費用の医療費控除

2015年3月20日

確定申告お疲れさまでした。

電子申告しましたか?

私は今回も国税庁のe-taxを使って電子申告しました。

各書類の数字を拾って入力するだけなので、簡単と言えば簡単ですね。

途中までは。

、、、最後の電子証明書のところで3時間くらいかかった気がします。

e-taxのページを信用済みサイトに登録せよだの、
パソコンのセキュリティにひっかかるからどうにかせよだの、、、

これがe-taxの普及を妨げてるんじゃないのか?

まあ、なんとかできたけどさあ。。。

 

ところで、今回の私個人の確定申告のメインは、医療費控除でした。

昨年12月に出産したので、出産費用の医療費控除をしたのです。

医療費控除の対象となる医療費は
その年の1月1日から12月31日までに支払ったものが対象となります。

これが大前提。

出産費用に関しては、
妊娠と診断されてからの定期検診や検査などの費用、通院費用も医療費控除の対象です。

そこで、出産費用で医療費控除を受ける場合に注意すべきは
主に次のようなことになるかと。

●支払ってないものは対象外
妊婦検診について市区町村から受ける助成分や、
健康保険組合等からの出産育児一時金などは支払医療費から除きます。
もちろん一旦自己負担していても同じことです。

●12月31日で区切る
妊娠から出産までが年をまたいだ場合、
12月31日までに払った医療費と、翌年1月1日以降に払った医療費は、
それぞれの年ごとに集計して、それぞれの年で申告します。
私の場合、12月に出産したので
妊婦検診から分娩までの費用すべてが平成26年分の申告対象となりましたが、
もし出産が1月となっていれば、1月1日以降の検診費用と分娩費用は平成27年分の申告対象となっていました。

●夫が申告した方が得になる場合が多い
医療費控除は同一生計で一番所得が高い人がまとめて申告した方が有利です。
なぜなら所得が高い人は税率が高いため、高税率部分の所得を減らせるからです。
妻が産休を多めに取ったり、出産のために退社した場合は、
その年の妻の所得が夫より低くなるケースが多いのではないでしょうか。

***

ちなみに、
平成26年分の医療費控除の適用が受けれたのに、申告するの忘れてた!
という方も、
還付申告は5年以内だったら遅れてもセーフですよ。

申告不要制度で得をするわけではない

2014年12月4日

伯父から確定申告についてちょっと聞きたいことがある、
と連絡がありました。
詳しい内容はまた後日ということになりましたが
なんだろな。。。

そんなわけで、
年金受給者の確定申告不要制度について少し。

平成23年から年金受給者の確定申告不要制度が創設されました。

これは、公的年金等による収入合計が400万以下、
かつ他の所得が20万以下なら
確定申告しなくていいよ、というもの。

(確定申告した方が還付される税金がある人は
もちろん確定申告できます)

ちなみに、
公的年金等とは・・・老齢基礎年金、老齢厚生年金、老齢共済年金、
 企業が退職者に支給する企業年金、確定給付企業年金契約に基づいて支給を受ける年金などを言います。

生命保険等の契約に基づいて支給される個人年金などは
『公的年金等』には該当しませんのでご注意ください。

なんで公的年金等による収入合計が400万以下なら確定申告不要なのかを
考えてみますと、
・公的年金等も一定額以上は所得税を源泉徴収されているので、税金を既に払っている。
・確定申告で行う控除等を加味すれば税額結果は大して変わらない人が多いので
税務署の事務負担を軽減するため。

などが挙げられます。

なので、確定申告をしなくてもいい人が得をしているわけではありません。
例えば下記に当てはまる人など。

・年金機構等への扶養控除等申告書が未提出or途中で扶養親族が増えた
・寡婦(夫)控除、障害者控除の適用がある
・社会保険料を年金からの天引きではなく、預金引落や現金払いしたものがある
・生命保険料控除、地震保険料控除、寄付金控除、医療費控除の適用がある

上記のような場合、計算すると所得税の還付があるかもしれません。

所得税の還付がなかったとしても、
住民税だけ申告しておいた方がいい人もいます。

申告しなければ、住民税の方でもこれらの控除等が加味されないため、
翌年度の市・県民税の減額を受けられるチャンスを逃すことになるかもしれないからです。

住民税だけ申告しようという人は、
市役所などに置いてある住民税申告書の用紙を利用するのがわかりやすいのではないでしょうか。

姻族関係終了届の役割

2014年11月26日

『姻族関係終了届』というものがあります。

これは、配偶者が無くなった後に、
配偶者の血族と縁を切りたいときに提出する書類です。

期限などはありませんし、
本人(配偶者を亡くした人)の意思のみで自由に決めることができ、
配偶者側の血族にお伺いを立てる必要はありません。

例えば
夫に先立たれた妻が、
夫の両親の扶養義務から逃れたい場合などに提出するようです。

(死別ではなく、離婚であれば自動的に配偶者との姻族関係は消滅します)

『姻族関係終了届』について
いろいろ調べてみましたが、
配偶者の遺産を相続する際も関係ないですし、
遺族年金の受給もできるようです。

また、寡婦(夫)控除についても条文を読む限り
影響が及ぶものではないと思われます。

さらに言えば、
その配偶者との間にできた子供にも何も影響しません。

となるとやはり、
配偶者側の父母・兄弟姉妹などの扶養義務を消滅する役割しかない書類のようです。

でも扶養義務って相互に発生するはずのものなのに、
提出できるのは片側だけってのも変な話ですね。

所得拡大促進税制の緩和

2014年11月11日

あ、ポッキーかプリッツの日。

昨年8月に所得拡大促進税制についてもブログを書きましたが、
平成26年度税制改正により
要件が緩和されました。

緩和された制度、つまり改正後の制度は、
平成26年4月1日以後に終了する事業年度について適用されます。

緩和された内容は、下記の3つです。

 (1)適用年度が平成30年3月31日まで延長【改正前は平成28年3月31にまで】

 (2)雇用者給与等支給額の増加要件の変更【改正前は一律5%】
  ・平成27年4月1日より前に開始する事業年度・・・2%
  ・平成27年4月1日-平成28年3月31日に開始する事業年度・・・3%
  ・平成28年4月1日-平成30年3月31日に開始する事業年度・・・5%

 (3)平均給与等支給額を継続雇用者に対する給与等の支給額、支給者数に限定
【改正前は日雇労働者に係るもののみを除いていた】

一番大きかったのは(3)だと思います。

以前のブログでも書きましたけれども、
改正前の制度では
新入社員や退職者も含めて計算していました。
平均給与等支給額は1人頭の給与支給額ですから、
新入社員がたくさん入社したら、前年より平均が下がって適用できない場合もあったでしょう。

ところが改正により
平均給与等支給額を算出するうえでは
継続雇用者に対する給与等とそれに係る支給者数のみで計算できます。

継続雇用者に対する給与等とは、
・雇用保険の一般被保険者の給与に限る。
・前期中に退社した者の給与を除く。
・当期中に入社した者の給与を除く。
・継続雇用制度(高齢者を定年後も引続き雇用する制度)の対象者の給与を除く。

なので、
定時昇給などがある会社は適用の可能性が上がったのでは?

しかしながらその一方で
要件が緩和されたおかげで複雑になったことも事実。

支給者数については月別に集計していきますので
これまた手間がかかりそうです。

制度要件が緩和されれば複雑になり、
控除を受けるには手間がかかる。

結局はそういうことよねー、
なんてことを思いつつ。。。

注意しなければいけないのは、
最終的な税額控除額を算出するのには
雇用者給与等支給額の増加額を使うということです。

雇用者給与等支給額は、
・雇用保険の一般被保険者以外の給与も含む。
・海外勤務者、役員等への給与金額は除く。
・雇用保険法に基づく助成金等の受給額を除く。
・受取出向料を除く。

、、、というわけで、
継続雇用者に対する給与等とは集計方法が異なるんですね。

混乱しないように
根気よく集計しなきゃですね。

神社や寺院の所得税

2014年11月6日

今朝は近所の神社まで散歩しました。

神社やお寺などの宗教法人の税務については、
国税庁がこんな冊子を出しています。
宗教法人の税務

宗教法人に係る税金は、
おもに所得税、法人税、消費税です。

でも、
法人税は収益事業を行っている場合に限られ、
消費税は課税資産の譲渡等を行っている場合に限られます。

収益事業≠消費税の課税対象
となるものがあるので注意が必要です。

意外だったのは、
宝物館等の観覧料。

これは収益事業に該当しません。

しかしながら消費税は課税対象なのです。

こういったものがちらほらあります(紛らわしいですね)。

じゃあ、神社やお寺も消費税を納めているのかというと
必ずしもそうではありません。

前々事業年度の課税対象となる売上が1000万円以下ならば、
免税事業者となり
消費税を納める必要がないからです。

消費税の課税対象となる収益が1000万円超の宗教法人は
数少ないのではないでしょうか?

収益事業についても
そうそう利益が出せるようなことを宗教法人ができるとは思えませんので
法人税もあまり納めてないのではないのでしょうか。

そうなると、宗教法人が一番多く納める税金の種目は所得税のようです。
国税庁の冊子でも
全24ページのうち半分が所得税についての記載です。

住職や宮司、職員等に給与・退職金を支払う際の
所得税の源泉徴収について、
基本の「き」から丁寧に説明があります。

給料・退職金の所得税については、
住職でもサラリーマンでも変わりないのですが
これだけ丁寧に書かれているということは、
宗教法人では曖昧になってしまっているところが多いのかしら。。。うーむ。

NISAは損失が申告できない

2014年10月30日

NISAやってますか?

私はやってないですけども。

NISAは今年の1月1日から始まった制度ですね。
正確には
「非課税口座内の少額上場株式等に係る配当所得及び譲渡所得等の非課税措置」です。
長い。

なんといってもNISAと言えば、
売却益が非課税!

普通なら20%税金で持っていかれるところを
全額受け取れるのです。

平成25年の確定申告では
アベノミクス効果のおかげか
株で利益を得た人がだいぶ多い印象を受けました。
これがNISA口座内だったら良かったのに・・・

そう思った人は既にNISA口座を開設しているかもしれませんね。

しかしながら
NISAで一番注意すべきは、損が出た場合です。

NISA口座内で取得した株を売却し、損失が出た場合、
他の口座で発生した上場株式等の配当や譲渡益との損益通算はできません。
もちろん損失の繰越もできないのです。

”非課税”というのは、
利益も損失もないものとみなされるのです。

確定申告は不要ですが、
むしろ損失を申告できないと言った方が良いでしょう。

まあ、利益が出ればいいんですが。

かくいう私は
少額の投資信託を始めてみました。
NISA口座も選択できましたが、ここは特定口座で。。
さてさてどうなることやら。。。

納期の特例 申請と取消

2014年9月3日

会社などが従業員に給料を支払う場合、
所得税を天引きした上の差し引き額を支払います。

その天引きした所得税は、
支払月の翌月10日までに納税します。
これが原則。

しかしながら給与の支給人員が常時9人以下の小規模な会社などは
半年ごと(下記の期間)にまとめて納付できる特例があります。
・1月から6月の支払給与の所得税:7月10日までに納付
・7月から12月の支払給与の所得税:翌年1月20日までに納付

この制度を「納期の特例」といいます。

もちろん特例を受けるためには
申請書を提出して
税務署長から承認を受けなくてはなりません。

申請書の提出月の翌月末日までに、税務署長から却下されなければ、承認されたものとみなされます。
例えば、9月中に申請書を提出した場合は、
10月末に承認があったものとされ、10月分の所得税から特例が適用できるため
下記のようになります。
 ・7月支払給与の所得税:8月10日までに納付
 ・8月支払給与の所得税:9月10日までに納付
 ・9月支払給与の所得税:10月10日までに納付
 ・10月から12月の支払給与の所得税:翌年1月20日までに納付
 ・翌年1月以後:半年ごと納付

※原則納付と特例納付で納付書が異なるので注意してください。

では、
「納期の特例」の適用を受けている会社の従業員が増えて
給与の支給人員が常時10人以上となったときはどうするかというと
特例の適用を取りやめる届出書を提出します。

例えば、9月中に届出書を提出した場合は、
 ・7月から8月の支払給与の所得税:10月10日までに納付
 ・9月支払給与の所得税:10月10日までに納付
 ・10月以後:支払月の翌月10日までに納付

特例を受けるときと逆になるわけですが、
取りやめるときは、届出書の提出月分からすぐ原則納付に戻るのです。

これは、”届出書”が申請書とは異なり、承認を必要とされるものではないからです。

まあ、今まで特別だったのを
普通に戻すだけですからね。

カメラマンの源泉税 だれが責任を負うか

2014年8月27日

企業が自社のホームページを作成するとき、
プロのカメラマンに撮影を頼むことはよくあります。

このカメラマンが個人の場合、源泉徴収は必要なのでしょうか?

私の答えは
「源泉徴収しておけば間違いない」です。

源泉徴収義務者である法人や個人事業主が、
フリーランスのカメラマンに対して報酬・料金を支払う場合、
必ずしも源泉しろと法律で書いてあるわけではありません。

【所得税法施行令第320条第1項】
第二百四条第一項第一号 (源泉徴収義務)に規定する政令で定める報酬又は料金は、
テープ若しくはワイヤーの吹込み、
脚本、脚色、翻訳、通訳、校正、書籍の装てい、
速記、版下(写真製版用写真原板の修整を含むものとし、写真植字を除くものとする。)
若しくは雑誌、広告その他の印刷物に掲載するための写真の報酬若しくは料金、技術に関する権利、
特別の技術による生産方式若しくはこれらに準ずるものの使用料、
技芸、スポーツその他これらに類するものの教授
若しくは指導若しくは知識の教授の報酬若しくは料金
又は金融商品取引法第二十八条第六項 (通則)に規定する投資助言業務に係る報酬若しくは料金とする。

上記のように法律では
「雑誌、広告その他の印刷物に掲載するための写真の報酬」が源泉徴収の対象だと規定されています。

これ、源泉徴収が必要なのは、印刷物に使用される写真撮影に限定されているとも読めますね。

しかしながらWeb画像は対象外だという通達等はお見受けしませんし、
法律制定時にはネットが普及してなかっただけで
法の趣旨からするとWeb画像も対象と考えられる気もします。

 

源泉徴収は支払側に義務があります。

源泉徴収すべき支払いを源泉徴収せずに支払った場合、
加算税等のペナルティは全て支払側に課されるのです。

一方、受取側は源泉徴収されなかったら確定申告でその分税金を払い、
源泉徴収されたら税金の前払ということで確定申告でその分税金を差し引いて支払います。
つまり税金の支払いが後になるか先になるかだけのこと。
受取側のペナルティは一切ありません。

だからこそ、源泉徴収に関しては支払側の安全策を取るべきだと思います。

すべて保守的に行くのは考えものですが、
源泉徴収に関しては守りに入ってもよろしいのでは。

失業保険は収入? 所得税と健康保険の扶養判定の違い

2014年8月26日

所得税法では非課税所得というものが規定されています。
その名の通り、所得税が課税されない所得のこと。
社会政策その他の見地から税金を課さなくて良いこととされているのです。

その中の一つに「失業保険」があります。

会社を退職した後、次の職場へ就職するまでの間にハローワークに行って給付を受けるあれです。

ここでよく勘違いされるのが、
失業保険の受給中には、家族の健康保険の扶養に必ずしも入れるわけではない、ということです。

所得税と健康保険では法律が異なるのです。

所得税法において、失業保険は非課税所得であり、受給しても所得にカウントされません。
その年の所得が103万以下(給与だけの場合)であれば家族の扶養に入れます。

しかし、
健康保険法では、家族に生計を維持されているかどうかで扶養を判定します。

失業保険受給中の場合、その受給額が日額3,611円(=年130万÷12ヶ月÷30日)超であれば扶養に入れません。

国民健康保険に入るか、あるいは辞めた会社の健康保険の任意継続制度を使うかしないといけないのです。

ちなみに失業保険の他にも、傷病手当金、出産手当金も健康保険法では収入とみなされます。
このまえ育児休業給付金なども収入扱いだと聞きました。

この健康保険の扶養に関しては、
協会けんぽや企業の健康保険組合によって判定基準が異なるものがあるので
電話等で確認した方が良いです。
(例えば夫の会社の健康保険の扶養に入るなら、夫の会社の健康保険組合に聞く必要があります)

別居している場合などは仕送り額も判定基準のひとつとなります。

ひとこと「扶養に入る」といっても違いがあるわけですね。

もちろん効果も違います。

所得税法上で妻が夫の扶養に入った場合、
妻の税金は変わりませんが、夫の税金が安くなります。

健康保険法上で妻が夫の扶養に入った場合、
妻は健康保険料を支払わずに済みますが、夫の健康保険料は変わりません。

と、つらつら書いてきましたが、
どう考えたって判定基準がわかりにくい。
扶養の判定は法律またいで統一してほしいなあ。

広告看板の減価償却

2014年8月22日

企業の広告看板っていろいろあります。

気になるコピーが書かれているものや、
ここにコレか・・・と思うもの。
こんなところじゃ見えないでしょ、と突っ込みたくなるものなど。

このまえ広告看板の減価償却について悩んだのでまとめます。

税務上、減価償却は、
耐用年数省令に定められている耐用年数を償却期間として償却します。

それには、耐用年数省令の別表のどの区分に対象の資産が当てはまるか
判定が必要です。

広告看板については下記のように区分を判定することになります。

(1)建物に固定されているビルの袖看板など
【建物付属設備 前景のもの以外のもの】
 ・主として金属製のもの:18年
 ・その他のもの:10年

(2)土地の上に設置した野立看板、ビルの屋上に設置した広告塔など
【構築物 広告用のもの】
 ・金属製のもの:20年
 ・その他のもの:10年

(3)上記以外の簡易的な立て看板など
【器具及び備品 看板及び広告器具】
 ・看板、ネオンサイン及び気球:3年

このように、素材や設置場所など色々考慮することがありますね。

蛇足ながら、
洋服の青山がビルに設置した広告看板について、
税務署側がビルと一体になっているから建物の耐用年数で償却すべきだと主張したことがあったようです。
洋服の青山は税務署の指導に従ったようですが。。。
うーん、自社ビルだったんでしょうかね。
よっぽど頑丈に固定されていたのでしょうか。

あまりないことだと思いますが、
取り外しができるかどうか、ということもポイントかもしれません。