カテゴリー別アーカイブ: 税一般

反面調査と個人情報保護法

2014年11月18日

昨日に引き続き
税務広報11月号の反面調査の特集から。

反面調査の問題点のひとつに、
「反面調査と個人情報保護法との関係」が挙げられていました。

対象となる取引内容に個人データが含まれる場合に
個人情報保護法を盾に
反面調査を拒否できるかどうか、
ということですね。

これに関して税務署側の見解は
”個人情報の「第三者提供の制限」の例外”とされていることから
調査に応じて個人情報を提出しても個人情報保護法違反に当たらない、
としているそうです。

確かに、
個人情報保護法の第23条1項に
個人データを勝手に第三者へデータ提供してはならない例外として、

国の機関若しくは地方公共団体又はその委託を受けた者が
法令の定める事務を遂行することに対して協力する必要がある場合であって、
本人の同意を得ることにより当該事務の遂行に支障を及ぼすおそれがあるとき。

と、規定されているので
これを指していると思われます。

なるほど。

つまりは税務署側は個人情報を見れるということで。
(おそらく手続きは面倒なんでしょうが)

納税者側もそのことは理解しておかないといけないですね。

反面調査をどう防ぐか

2014年11月17日

11月号の税務広報では、
反面調査への対応ポイントが特集のひとつとなっていました。
税務広報 2014.11

そもそも反面調査とは何かというと、
税務署が調査対象とした納税者について、
税務調査等で十分な資料収集ができない場合に
その納税者の取引先や取引金融機関等に対して行われる調査のことです。

自社が調査対象の納税者である場合、
税務署が反面調査で取引先へ行ったら、
「あの会社は何かやっているのだろうか・・・」
などと
疑われてしまうこともあるかもしれません。

たとえ清廉潔白の身であっても、
あらぬ疑いをかけられて今後の取引に支障が出ないとは言い切れない。

なのでできる限り反面調査へは行って欲しくないものです。

でもこれ、
税務署側にとっても面倒なので
できれば反面調査など行かずに終わらせたいものらしいんですね。

元国税調査官の飯田真弓さんの記事に書いてありました。

よって税務調査が入ったときは
税務署への協力を惜しまないことも必要です。
契約書、領収書、請求書等の原始記録の保存もちゃんとされていれば
反面調査も本来不要のはず。

すぐに資料が出てこなくて
即座に回答が出せないものがあっても、
自社で調べる時間をもらえるよう交渉するのが
反面調査を防ぐ対策として有効のようです。

弥生はどうなるのかな

2014年11月14日

昨日、オリックスが弥生を買収するニュースが出ましたね。

弥生といえば一時ライブドアが株式を持っていましたが、
そのあと投資会社が株を持ってたんですね。
で、今回それをオリックスが買うと。

買収金額が約800億円って、想像がつきません。

オリックスは弥生の顧客基盤を活かすことも買収の狙いの一つのようです。

確かに小規模企業についての弥生会計や弥生給与のソフトウェアは
シェアって高いんですよね。

新しいクライアントに何のソフトを使っているか聞くと
半数くらいは「弥生」という回答のような気がします。

私も少し使ったことがありますが、
特に優れているとは思ったことはありません。
他の会計ソフトも似たり寄ったりです。

やっぱりネームバリューが大きいような気が。。。

オリックスの元で
弥生は今後どうなるんでしょうね。

税務会計ソフトは法改正があるたびにアップデートが必要ですが、
細かーい改正にもこまめに対応して
更新料が積もり積もって高くなる、、、
なんて方針にだけはしてほしくないなあ。

領収書等のスキャナ保存

2014年11月7日

数日前の新聞に、
政府が税務上保存すべき領収書や請求書の
スキャナ保存の範囲を広げることを検討しているという記事がありました。

やっぱりまだまだ基本は紙で保存なんですよね。
別の形式で保存する場合にはあらかじめ税務署に承認を受けなくてはなりません。

現在、承認を受ければ3万円未満の領収書等はスキャナ保存が認められています。

特に領収書や請求書は取引の証拠となりますから、
スキャンして加工されたりしたら、、、という心配がぬぐえません。
だから3万円超のものはスキャナじゃなくて
紙で保存しなきゃいけないんです。

この規制が緩和されて、全ての書類がスキャナ保存でもOKになったら
書類保管用の倉庫費用が削減できますね。

でも、
いちいちスキャナで読み込む手間を考えると
事務員の人件費が上がるのでは?

はたまた書籍のように
スキャン専門業者みたいなのが出てきて
アウトソーシングしたりするのかな。

いずれにしてもコスト削減には
繋がらないように思えてしまうのですが
どうでしょうか。

『所属税理士』が自分のクライアントを持つには

2014年8月4日

税理士法が改正されました。

中でも、雇われ税理士の部分が。

現在、税理士は開業税理士、社員税理士、補助税理士の3区分あります。

開業税理士は、税理士事務所(個人事務所)のトップ。
社員税理士は税理士法人に所属する税理士。
補助税理士は開業税理士or社員税理士の補助的な立場で仕事する税理士。
補助税理士は自分で直接クライアントと顧問契約を結ぶことは許されませんでした。
しかしながら、
改正により平成27年4月1日からは
補助税理士⇒所属税理士という名称へ変更。
所属税理士であっても自分のクライアントを持つことができるようになったのです。

それはナイス改正。

と、思いましたが、
所属税理士が自分のクライアントを持つ場合は、
雇用主の所長税理士にその都度承諾を得なくてはならない。

書面に規定事項をあれこれ書いて、クライアントにも渡さなくてはならない。

ずいぶんと窮屈な制度です。
自分の事務所の従業員である所属税理士が、
独自でクライアントを持つことを許容できる所長さんの元だったら、
もう開業税理士として独立しちゃって
今までの仕事は外注として受けるようにした方が
スマートのように思うのですが。。。

税務訴訟のその前に

2014年7月10日

税務署から「あなたの税金は○○円だ!」というような通知を受けた場合、
納得できなければ不服申立てをすることができます。

行政に対する不服申立てというと裁判を想像しますが、
裁判にたどり着くまでに2段階あります(基本的には)。

1.異議申立て
処分通知のあった税務署に対して異議申立書を提出します。
申立書に納得いかない理由などを書いて処分取消を訴えます。

2.審査請求
異議申立てをしても却下されてしまった場合などに
国税不服審判所に対して審査請求書を提出し、審査をしてもらい、処分取消を訴えます。

3.訴訟(裁判)
審査請求しても納得いかない結果だった場合には
裁判所に訴訟を起こすことができます。

と、ここまでは現在の国税不服申立制度です。

しかしながら先月の6月6日に行政不服審査法の改正が成立し、
6月13日に公布されました。
実際施行されるのは
「公布の日から起算して2年を超えない範囲内において政令で定める日」
となっており、
まあ具体的な日付はまだ決まってません。
でも平成28年の夏ごろには施行されるようです。

改正後は、「異議申立て」が無くなります。
すぐに「審査請求」するか、あるいは「再調査の請求」をします。

「再調査の請求」というのは、税務署側の決定等は税務調査に基づき行われることが多く、
その調査の事実認定がそもそも間違ってるんじゃないのか?
というときにもう一度ちゃんと調査してもらうよう請求することのようです。

いずれにしてもすぐに裁判とはいかないわけですね。

ただ、裁判になるとお金も時間もたくさんかかるのです。

だから裁判に至る前の手続きで処分が取消されるよう書面できっちり訴えることが必要です。

私もこの前、異議申立ての理由文を推敲しましたが
なかなか国語力が試されます。。。

異議申立書は些細なことでも提出したりするので、あまり難しく考えるのもよくないかなと思うのですがね。

修正申告の罰則税

2014年7月7日

先日税務調査で修正申告した分の加算税やら延滞税の通知書がきました。

修正申告をした場合、
本来納めるべきだった税額を再計算して、
納付が不足していた分を支払います。

この不足分の税金に「加算税」と「延滞税」の罰則金が課されるのです。
この罰則金に関しては税務署が勝手に計算して納付書が送られてくるので
それをそのまま支払うことになります。

修正の対象となった申告書を、期限内に申告している法人の場合を想定して考えると次のようなものがあります。

(1)過少申告加算税
通常の修正申告において、不足していた税額×10%で課されるもの。

しかしながら、不足していた税額が、次のいずれか多い金額を超える場合には
その超える部分については15%で計算されます。
・期限内に納めた税額
・50万

(2)重加算税
事実を隠ぺい・仮装していたとされていた場合に過少申告加算税に代えて課されるもの。
不足していた税額×35%

(3)延滞税
不足分の税額×2.9%(平成26年の場合)

※不足分の税額を修正申告書の提出日から2カ月以内に納付した場合

※期限内申告がされている場合の修正申告については、
延滞税の特例が設けられており、
期限内申告の申告期限から1年以上経ったのちに修正申告を提出しても、
延滞税は1年分しか課されません。

・・・と、こんな感じでしょうか。
延滞税の特例については、税務調査による修正申告で3年とか遡ることもあるので
税務調査のタイミングにより不公平がないように配慮されたものであるとか。
また、延滞税は不足分の税額の納付が遅れると、年9.2%(平成26年の場合)で課税されます。

『社長のお金の残し方』読みました

2014年7月1日

さて2014年後半スタートですね。

吉澤大さんの『社長のお金の残し方』を読みました。
社長のお金の残し方

年商5億円までの中小企業に絞って、
つぶれない会社になるための知恵がまとめられてます。

すごく面白いです。

会社がつぶれるのは
赤字が続いたからじゃなくて、
資金が足りなくなるからだという話はよく聞きます。

だからこその融資の考え方や
社長の給与はどこまで取っていいかなど、
過不足なく書かれているように思います。

会社をただ大きくするのを良しとせず、
高効率な組織にするためには少数精鋭を心がける、
しかも
”優秀なスタッフが少数で運営するというよりは、
私は「少数にすることで精鋭化する」ことだと思っています”
というのは新しい発見でした。

きっとこの本は何度も読み返すだろうなあ。

馬鹿にできない振込手数料

2014年5月15日

振込手数料は突っ込みたくなることが多いです。

請求書の支払を銀行振込でするとき、振込手数料がかかりますよね。

その振込手数料を請求者側の負担として、
請求金額から差し引いた金額を振り込む場合もありますし、
普通に振り込む側で負担する場合もあります。

前者の場合は、その会社や業界の慣習で一定のルールみたいなのがあるようです。

卸売業は差し引く場合が多い印象があります。
振り込む方も、振り込まれる方も、
業者間はほぼすべて差し引いてるのでお互い様なんでしょうね。
でも、そんな慣習のない業界などは
勝手に振込手数料差し引かれたら困るわけです。
その分載せて請求してるわけでもないのに。

そこで請求書に一筆入れることになります。
「振込手数料は御社でご負担願います」とか。
私がこのまえ見かけた新入社員向けビジネスマナーの講習料の請求書でも、
「振込手数料は御社でご負担願います」の記載がありました。

ところがその一筆が
請求書に記載されている他の文字よりサイズが大きく、かなり強調されていたのです。

現物が掲載できないのが残念ですが
ここまでのものは初めて見ました。
しかもマナー講習の会社が。
これ、マナー合ってるんでしょうか。
マナーっていうか品の問題としてどうなんだ。

 

振込手数料は会社の取引金額からすれば少額に見えますが
積もり積もってじわじわ影響してきます。

銀行の振込手数料の最高額は、私が知る限りでは窓口振込の864円です。
これを平然と差し引いて振り込んでくる会社もありますね。
「絶対窓口で振り込んでないだろ!」
とか言いたくなっちゃいます。

以前知人から聞いた話では、
差し引いた振込手数料と、実際かかった振込手数料との差額を、
きっちり「雑収入」勘定で手数料収入としている会社もあるとか。。
いやほんときっちりしてるわ。。。

本店を移転した場合の申告と納付

2014年1月15日

ここ数日、朝にトイレや洗面台の水が凍結するのが悩みです。

さて、最近ではずいぶん電子申告・電子納付も普及してきたようですが、
まだまだ納付書を銀行の窓口へ持って行って納付することもあるのです。

法人の場合、納付書は基本的に税務署から申告書用紙と一緒に送られてきます。
予め整理番号や住所が印字されています。
通常ならそれを使えばいいわけです。

しかし、移転したばかりだと旧住所の所轄税務署から送られてきます。

本店が移転した場合、
国税(法人税・消費税)は提出時の現住所を所轄する税務署へ申告納付しなくてはなりません。

これは国税通則法の第21条に規定されています。
(納税申告書の提出先等)
第21条 納税申告書は、その提出の際におけるその国税の納税地(以下この条において「現在の納税地」という。)
を所轄する税務署長に提出しなければならない。

でも次の第2項・3項に宥恕規定らしきものがあり、
現住所の納税地以外の所轄税務署へ提出した場合も受け付けし、
現住所の所轄税務署へ提出されたものとみなされるとのこと。
(長いので割愛しました)

ちょっと前に税務署で聞いてみたのですが、
この宥恕規定は一切教えてくれませんでした。
何も言わずに旧納税地で申告したら渋々受け取って該当の管轄税務署へ回すのでしょうが、
おそらく面倒なのでしょうね。

納付書についても
「旧住所の納付書を二重線等で書き変えて使用していいですか?」
と聞いたら、
「だめです。銀行からそのようなことはしないように言われています。
現在の所轄税務署からもらってきてください」
と突っぱねられました。。。
まあ、正しいんですけども。。。

銀行も書き換えがあると処理が大変なのでしょう。

ところで、本店を移転した場合、
地方税は移動前後の都道府県・市区町村に申告書を提出します。

これは地方税法の第53条1項によれば
・・・(略)・・・その法人税額の課税標準の算定期間中において
有する事務所、事業所又は寮等所在地の道府県知事に提出し、
及びその申告した道府県民税額を納付しなければならない。

となっています。
算定期間中というのは基本的には事業年度です。
地方税は事業年度中の所在期間等によって課税するからですね。

たとえば
3月決算の法人が25年12月でA県A市からB県B市に移転した場合、
26年3月期の申告書の提出先は下記のようになります。
・国税:B県B市の所轄税務署
・地方税:A県の所轄県税事務所、A市の市役所、B県の所轄県税事務所、B市の市役所

はたまた、
11月決算の法人が25年12月でA県A市からB県B市に移転した場合、
26年1月に提出する25年11月期の申告書の提出先は下記のようになります。
・国税:B県B市の所轄税務署
・地方税:A県の所轄県税事務所、A市の市役所

地方自治体によって取り扱いが異なる場合があるので
注意が必要です。

こういうことはお役所に電話で聞くと丁寧に教えてくれますよ。