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2013年7月30日

今日も引き続き犬神家について考えてみましょう(勝手に)。

犬神佐兵衛さんは、赤の他人である珠世さんに全財産を譲りたかったようです。
面倒な条件は付いてますが。

珠世さんが財産を相続した場合、
法定相続人である佐兵衛さんの3人の娘から命を狙われるより先に
遺留分の減殺請求をされる可能性があります。

財産が現金なら良いですが、
犬神家の財産は三種の家宝やら事業やら、分けにくく換金しづらいものが多そうです。

分けられない財産は、基本的には共有で所有することになります。
持分は珠世が1/2、
3人の娘がそれぞれ1/6です。

ところが共有財産というのは管理が面倒です。
何をするにも共有所有者の全員に確認して配分しなければなりません。
3人の娘はねちっこそうですから、珠世さんはたまったものではありません。

こういった場合、財産を共有所有する代わりに、
現金でその財産の持ち分を支払う方法もありますけれども、
相続財産に現金がほとんど無ければ借金をして支払う等になります。

珠世さんの悩みは尽きません。

やはり死んでからでは対策できないのが相続です。

佐兵衛さんの相続対策として、
 ・生前にできるだけ不動産や株などは売却し現金化しておく。
 ・生前に3人の娘にある程度贈与して、遺留分の放棄をしてもらう。
などが挙げられると思います。

遺留分放棄がされていれば、
佐兵衛さんの遺言どおり珠世さんが財産相続しても、
3人の娘から遺留分の減殺請求をされることはありません。

遺留分放棄は家庭裁判所の許可が必要です。
許可を得るための申立ては、もちろん遺留分の権利を持つ3人の娘の意思によるものではなりませんから、
佐兵衛さんが生前頑張って娘たちを説得するべきでした。

他にいい相続対策が思いついたらまた書きます。

『犬神家の一族』、テレビでやらないかなー。

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